ルーザロメ ニーチェとリルケが恋した知的な小悪魔

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どうも!そんべんです(*^▽^*)

早速すすめます!
読んでほしい人
▷知的で男性にモテたい
▷哲学家や思想家に興味あり
▷自由をとにかく愛する人

ニーチェ、フロイト、リルケ

この三人とも倫理や哲学、心理学で教科書にも出てくる世界的にも有名な人物ですよね
そんな三人の共通点はそれ以外にもあります
実は3人とも愛した人が同じです。
そんな魅惑の女性が

ルー・ザロメ


確かに美人で教養が豊かな女性ではあるけど
魅了した理由というのが誘惑がよく似合うような危険と自由さと純粋を
かけもつ女性だったからと思われます。

ルー・ザロメは他者分析が得意な割には自分のことを分析するのはそこまでではなかったようです。

1861年 ルー・ザロメ誕生(本名ルイーゼ・フォン=ザロメ)
ロシア帝国 サンクトペテルブルクの長女として誕生
兄が5人
父はロシア陸軍の将軍、ちなみにこの時57歳
母は裕福な砂糖を製造する業者の娘 ちなみにこの時38歳
19歳差の年の差です

今までが兄ばかりなので父は女の子が生まれてくれてめちゃくちゃうれしいんですよね!
父からのたくさんの愛情と乳母のお世話ですくすくと育ちます。
逆にこれが今後のルー・ザロメの人生観につながっていきます。

ロシア宮廷では西欧化政策で
ドイツやフランスなどの外国人の軍人・官吏を使用してました
なので
フランス語=公用語
ドイツ語=準公用語
ロシア語=民衆の言葉だそうです。

でも改革派プロテスタントの聖ペトロ学院に行くんですがここでつまずくんですね。
ロシア語の勉強好きじゃないしなあ~。

そして更に改革派教会の信徒として堅信礼を受けなければならない。
けどその礼を与える牧師が嫌すぎる

1879年 17歳 父が死去
やっぱり堅信礼が嫌で、リベラル派のギロート牧師を訪問します。

日本人にはあまりすんなりわかる感覚ではないんですが、
幼いころの体験がよみがえるんですね
神=父=子という三位一体の体験が。

そして時間を過ごす…。
ギロート牧師はルー・ザロメに本気でプロポーズしようとします。
ちなみに牧師は42歳、そして一家を支えてますよ!
この状況で、なんか神聖に感じていた関係も世俗的なただの男女の関係に成り下がるのでなんだか興ざめするルー・ザロメ。

そしてギロート牧師の思いを拒みます…。

ツァラトゥストラはかく語りき、映画になったルーザロメの回想録

1880年 19歳チューリッヒ大学へ
もっと学んだことを深く学びたい
女子生徒を受け入れてくれるところを探していたんですね、

あとルー・ザロメは先生たらしの、先生の理想の生徒だったようですね
真面目に勉強しすぎて身体を壊す

1882年 21歳母とともにローマで療養

知り合いのマルヴィーダをづたいで
ここでニーチェ、
そしてパウル・レーという哲学者に出会います。
パウル・レーは
32歳の裕福な地主の息子でニーチェの友達です。
そしてパウルレーはルーザロメに告白するものの拒否される。
だけどなぜかパウルレーと会い続けることに。

男女の関係に潔癖なルーザロメはどうやら
女一人、男二人でともに勉学する三位一体を計画
でも母にも、マルヴィーダにも、この計画を止められる

この三位一体計画でパウル・レーは悩みます。
そこで師であるニーチェにその計画を伝えるんですね。

ニーチェは何を思ったか、シチリアに旅立ってしまう。
そしてシチリアで高揚感にあふれまくり、メッシーナ牧歌とか恋の歌や詩を書き上げてました。

そしてパウルレーから手紙が届き、ローマに戻り、ニーチェはルーザロメに合うんですね。

そして38歳ニーチェはこの21歳ルーザロメに恋をします。

出会って数日、なぜかパウル・レーにルーザロメとの結婚の仲介を頼む

ちなみにパウルレーはまだルーザロメが好きで結婚諦めてない…。

え、なにこれ?

じゃあルーザロメはどう思ってたのかというと、拘束のある、そして身体的な関係性がやはり嫌で、結婚そのものがイヤ…。

ざっくり言うとタイプは超人的な人、つまり神。

自分を全て受け入れて、自分の全てを与えてくれる男
でもそんな人いないから、振り分けて考えよう。
やはり三位一体に結びつく
ニーチェもさすがに理解に苦しんだ。
ニーチェの理解を超えたルーザロメ。

そこからまたいざこざ、母親やニーチェの妹も出てきてごちゃごちゃし、

最終的に、ルーザロメを失うくらいなら、三位一体の生活を始めようということで
なぜかニーチェが三位一体生活提案。
そして完成を記念して、

3人でなぜか記念写真撮ってます。

え?ぶっ飛びすぎて…。なにこれ!

そしてパウルレーの母の監視のもと三位一体の生活が始まります。
ニーチェとルーザロメが一緒に暮らす。
そんな共同生活も一か月が過ぎ、終了。

そしてルーザロメはニーチェの元を離れて、ベルリンにいるパウルレーとの生活を始めるんですね。
パウルレーに心が移ってしまうんですよね…。
ざっくり言うとこの三位一体の生活のいざこざ、ルーザロメのいざこざを通してかわかりませんが
ニーチェは自殺の手前まで考えます。
そんなころに生まれたのがこの作品

そしてルーザロメは文化的なサークルに入り知的な教養ある男性からアプローチを受け、プロポーズもされるんですね。

たとえば
社会学者のフェルディナントテンニース

忘却曲線とかで有名なヘルマンエビングハウス

みんなを平等に拒否したのでサークルは逆に安定してたらしい…。
確かに一人だけうまくいったらもめるよね…

ルーザロメ自身は記事を書いたりはしてるんですがまだまだ無名で、作家と呼ぶにはまだまだでした。

1885年 アンリルーという男の名前を使って
『神をめぐる闘い』を発表これが反響を呼ぶ。

では一緒にいたパウルレーは?
大学教授の夢がかなわず、医学生としてやり直し
なのでパウルレーとルーザロメはその勉強確保のため週末だけ会うことにしていたら
社会的な身分も心的な距離も広がり関係がぎくしゃくしてくるんですね。

ルーザロメ、アンドレアスとまさか結婚。女であることとは?

1887年 フリードリヒ・カール・アンドレアスと結婚

といういきなりの結婚。
ちなみにこのアンドレアスもなかなかのツワモノです…。
ベルリン東洋語研究所のトルコ教授

どうやらルーザロメに一目ぼれしていきなり結婚迫る
そしてアンドレアスは自分の胸に刀を差しながら結婚を迫る
ルーザロメは自分が殺人の容疑者にされるのではないかということで
結婚することに。

結婚というかもう脅迫…。
嫁か殺人犯かという究極の選択。

なのでここでパウル・レーとはお別れ
そんなパウル・レーは1901年 イン川で遺体となり発見される
そこはルーザロメとたくさんの思い出があった場所

話を戻って夫アンドレアスとの結婚は?
肉体的な関係をなくして、生活を続けたいルーザロメ
でも夫アンドレアスにはそれは耐え難い生活でした。

襲い掛かる夫アンドレアスの首をしめて抵抗したエピソードも。

といっか言ううちに43年の結婚生活が続くんですね。
結婚とはなんなんでしょうか。ほんとに。

ルーザロメにとってアンドレアスは魅力的
ファザコンのルーザロメはアンドレアスと身体的な結びつきをするのが
禁忌的なものに感じていたんですね。
アンドレアスに父なるものを見ていたようです。

妥協策にアンドレアスに代理妻を提案
つまり身の危険を感じたらいつでも出てけるように
そして自由な生活がほしいという理由でした

そして自由に旅をする生活が始まるんですね。
ウィーン、パリ、ベルリン…。
ここでもやはりモテる女、出会った文才や芸術的な人から愛されてしまう。

たとえば
ゲーアハルト・ハウプトマン

ちなみにこの作品は明治の日本の文学界にも影響を少なからず与えます。
有名なこの作品とかね。
『蒲団』 著:田山花袋

そしてゲオルグ・レーデブール

などなど他にもいるんですね…
1895年 ベルリンの夫の元に戻る、そしてサンクトペテルブルクにも寄り、
ウィーンへ

世紀末のウィーンは文化的な雰囲気に包まれているんですね。
そこでも著名な方、独特の思想をもつ人々と会います。

1897年 36歳ベルリンに滞在中
若きリルケに出会います。

そしてリルケは出会った次の日にルーザロメに手紙を送る。
ルーザロメは拒否しなかったので、調子に乗ってアタック、かなりのアタック。

ルーザロメの行くとこどこでもストーカー、そして詩を送りつける。

と一般人ドン引きだけど、ルーザロメはなぜかこの求愛に心動かされる…。

立派なストーカーだよ‼!!!

そして今までイヤだった身体的なつながりもリルケと打ち解けるようになるんですね。

リルケの性格は暗闇に怯えるような子どもと女性をイチコロで落とすような性格で

平たく言えば、鬱もたまに入る中二病のチャラ男になるんでしょうか。

そんなリルケを見たら、私ならめんどくさいんですが、
なぜかルーザロメは詩人として大人としてしっかり立たせなきゃ的な気持ちになり、教育し始めるんですね…。

恋人、母、先生として…。

そして1897年 2人はバイエルンの小都市に住む

でもリルケは好き/嫌いが激しくなり、
ロシア語つまりリルケにとってロシア語を勉強することでこの鬱がなくなると思い、ルーザロメはリルケにロシア語を教えます。

1898年 37歳夫アンドレアス、リルケ、ルーザロメという三位一体でロシア旅行へ

どうやらリルケにとってこのロシア旅行で成長

いろいろ経て
1901年 40歳リルケと別れる

1902年 41歳転々と移りながら、療養生活を始める

パウルレーが自殺(確定ではないが多分自殺)して、それを未だに思うルーザロメ。
ピレーネスという身体を診る博士も同行。

そして体調も良くなった結果?
妊娠します…。
そして夫のアンドレアスの子ではない…。

結局はその子を堕胎します。
流産説もありますが、ほぼ意思で堕胎。
このことでピレーネスも去って行く

1903年 42歳夫アンドレアス、代理妻、ルーザロメが一戸建てに引っ越して共に暮らし始める

1911年 50歳フロイトにルーザロメは出会う
ちなみにフロイトを紹介したのは精神分析学者 ポウル.ビエレ
ちなみにこの人はルーザロメの愛人でした…。

そしてルーはフロイトに講義を希望し
ウィーンで半年ほどの集中的学習を受けるんですね。

ここで2人は心の交流が生まれます。
でもルーザロメにとってフロイトはまさに父性を見出してしまい、そこからの発展は難しいかったよう。

ちなみに51歳のルーザロメはその頃
めちゃイケメン16歳年下のタウスクという愛人がほかにいました…。

1918年 57歳第一次世界大戦が終わる
その頃はルーザロメはフロイトがラミの仕事で人手もたりなく、戦争で心に闇を抱える人たちが増えたので、カウンセラーとして生計を立ててました。
このセラピーの仕事にはまるんですね。

そして
1937年 76歳ゲッティンゲンのハインベルクの自宅で死去

関連書籍☆彡

ルーザロメの生き方に学ぶ

一言でいうと自由とモテたおした人生。これに尽きる。当時の知識人を会う人会う人に魅了。しかもただの知識人じゃなくて歴史に名を遺す思想家や知識人。
しかもルーザロメに惚れる人って教科書に出てくる、みんな知ってるレベル。ある意味ルーザロメがいてから、今の常識が常識として支えてくれるような気もします。
私みたいな一般人はニーチェを理解するのに困るのに、そんなニーチェでさえルーザロメの考えに理解できない。というか理解を超えちゃうんですよ。

確かに万人受けの可愛い女の子というよりも知識を持ちながら純粋さとけだるさを醸し出すつかめない女だと思います。三位一体というキリスト教の思想を自分の男女関係の基盤としてそれを貫き通そうとする人生なんですね。周りの人からは白い目で見られたリ、とめられたり理解されないんですが、でもルーザロメはその生き方を貫き通すんですよね。ルーザロメは行くところでモテて、死人が出るレベルでモテるんですよ。
ルーザロメの人生を見てると恋愛って?結婚って?男女って?
と自分の考えや常識を真っ向から壊してくる人生なんですよね。
あまりに現代でもぶっ飛びすぎてる考えをルーザロメは100年以上も前かれら体現している。
皆さんにとって恋愛と自由ってなんでしょう?

ではでは
ちゃおちゃお🐾

参考文献:最強の女/鹿島茂/祥伝社
ニーチェと女性たち/キャロルディース/風濤社