平陽紹公主 時代と権力者を翻した心優しき強き中国のプリンセス

スポンサーリンク

読んでほしい人
▷中国史に興味がある
▷強い女性が好き
▷心の広い女性になりたい

平陽紹公主

どんな人生だったんでしょうか?

平陽紹公主  唐の皇帝 李淵の娘として生まれて

一体誰なんだ〜!
この人は中国の皇帝 李淵の娘
李淵といえば、中国で最も繁栄した時代を唐(618-907年)を作った人です。

この李淵は唐の一つ前の時代、つまり隋(581-618年)の時代に

  • 兵の監督
  • 太原留守などの要職に就く
  • 皇帝の遠縁のいとこ
  • 人望、権力、野望あり

これに隋の煬帝に目をつけられます。


隋の煬帝は

  • 疑ぐり深い
  • 中国史上の暴君で有名
  • 皇帝になるため実父を殺害
  • 国費をつぎ込み運河建設

財政は苦しくなるため増税し、民衆の負担は増えて、不満が溜まります。

613〜614年  煬帝は少しでも疑わしいと、みんな投獄処刑する…
恐ろしすぎる皇帝でした。

615年 15歳 次の皇帝「李」と予言する歌が大衆で流行します!

どんな歌なんだw
そして李さんは中国の名字のトップ3に入るくらいなので、どの李か分かんないけど、疑ぐり深い煬帝はそんな李淵を野放しにしません!

617年 自分の側室2人と貫通した李淵をとらえる命令を出します。

貫通したかどうか事実かどうかは別として、とにかく李淵を捕まえることが大切です。
これはほぼ極刑。

でも各地で反乱があり、李淵の力がないと治らないのでこの件を撤回。
煬帝の計画は失敗してしまいます。

東トルコ人の加勢で3万人以上の兵、
息子の李世民 平陽の義理の息子柴紹(さいしょう)
ちなみに柴紹は王宮の警護をしてました

秘密に手紙送り、計画を知らせる。
何を企んでるんでしょうか…。

隋を倒すクーデター 仲間を作り7万人

ここでやっと平陽が登場!
この時平陽たちは王宮に住んでます。
柴紹はひそかに抜けて李淵と加わります。平陽のことが心配でしたが、平陽は守ってほしいタイプの女性ではなく2〜3日後、割とさくさくプランに合わせて準備してました。


ちなみにどんな計画だったのか?

王宮を出た平陽は一族の土地に向かうとき、ひどい干ばつで飢える人々を見かけます。
そして食料をみんなに分け与え、みんなの心を掴みます。

2〜3ヶ月後
平陽の父つまり李淵・弟VS皇帝軍の戦いになり、
飢えから救った人々で平陽は頑健で有能な人を選び娘子軍(じょしぐん)をつくります。

とにかく色んな人が色々来て数ヶ月で7万人の兵をあつめる
すごすぎる!見習いたい集客力…
でもそんな大勢の人が暴行に走る恐れもあるので、約束事を決めました。

*お約束*

  • 兵士たちに占領した町で略奪しないこと
  • さらにその住民に食物をわけること

なんという心の広い意識の高いお約束なのでしょうか‼︎
なので兵は更にパワーアップ

皇帝も無視できないくらいの軍になってました。
7万って、もう町レベルの人数ですよね

娘子軍が隋の皇帝の軍と戦っている間、
父、兄、弟が主要部隊相手に勝利! 

一年足らずで大興城(長安)の王宮に迫ります。

そして鏡の前に立った隋の皇帝は
「何と立派な首よ、いったい誰がこれを切り落とすのか」と妃に尋ねたらしく
反乱軍が来る前に王宮・王座を捨てて、南へ逃げます。

最後は寒い所よりかは、なんとなく暖かい所に行きたいですよね。

618年 浴場で隋の皇帝は側近に殺される

王宮に入り、李淵は唐王朝を開き高祖に。
中国の王朝で一番栄えた時代の幕開けです!
平陽は王女の位、軍事二部門の元帥の地位に就きます。

しかし5年後 23歳で死去
暗殺なのか病死なのか不明。

高祖つまり父の李淵は葬儀に鼓吹の礼を加えます。

周りからは女にふさわしくないとされましたが、父 李淵は実行。
李淵パパは娘はただの女ではないと言ったとか。

当時中国は他の社会と比べ、どの階級でも女性尊重・自由だったそうです。
妃は皇帝の政治的助言者でも平陽は格別。

626年 高祖である父の李淵が退位
兄が太宗になる

関連書籍☆彡

読んでほしい人 ▷報われない恋に悩んでる ▷佳人薄命な話が好き ▷永遠の愛とは何か考え中 香妃 さてどんな女性だっ...

平陽紹公主の生き方から学ぶ

唐といえば、中国の歴史の象徴とも言える本当に国際色豊かな王朝でした。
日本も遣隋使、遣唐使や留学生を送り、大国中国からさまざまな物を吸収し、日本の風土と合わせてうまく融合してました。

華やかな唐もこの平陽紹公主がいなかったら、違う時代になっていて、今とは違う日本になっていたかもしれません。平陽紹公主がすごいなぁと思うのは平陽紹公主のギブ精神。貧しい人に施してギブギブギブ。

飢えた人たちに食料を与えることは何かを得ようとしてやったかは分かりませんが、でも多くの人の飢えを見過ごすことはできなかったんだと思います。しかも一人二人とかではなくて、大勢の人です。この精神ってどんなにお金を持っていてもできるかどうかってまた別の問題ですよね。平陽紹公主の場合はしかも、これから国や政権を変えようとしている最中に行ったことです。
最終的に多くの人が平陽紹公主をリーダーに慕い、ついていき、王朝を倒すことになった。
私も何も出来ないかもしれませんが、人を助けることでそれが多くの人に勇気を与え、小さな勇気も集まれば時代を変えることが出来ることを平陽紹公主が教えてくれている気がします!
人間ってやはり最初はほしいと思ってほしいほしいと思ってしまいます。でもまず私もギブギブギブ。人に少し何かをギブする心の余裕を見せたいと思います。

ではでは
ちゃおちゃお

参考文献:タテから見る世界史/斎藤整/Gakken

悪いお姫様の物語/リンダ・ロドゲリス・マクロビー/原書房